スズランの毒の危険性について 結城永人 -12月 06, 2023 概要 スズラン by 結城永人 スズランはユリ科の多年草で、初夏に白い花を咲かせる美しい植物です。しかしスズランには毒があり、誤食すると中毒を起こす危険性があります。 強心配糖体 スズランの毒の主成分であるコンバラトキシンとコンバラマリンとコンバロシドは心臓に作用する強心配糖体です。これらの毒物は強心作用により、心臓の収縮力を高め、心拍数を増加させます。また、心臓の血管を収縮させ、血圧を上げます。 強心作用強心配糖体はNa/Kポンプのα-サブユニットに結合し、機能を阻害する。細胞内のナトリウム濃度が上昇し、ナトリウム濃度勾配により駆動するNa/Ca交換トランスポーターによるカルシウム排出が減少する。心筋活動電位の脱分極相では、カルシウム排出のための駆動力が逆転し、Na/Ca交換が逆向きに起こる結果、細胞内のカルシウム濃度が上昇する。細胞内カルシウム濃度の上昇は筋小胞体のカルシウム含量が増加し、心筋の収縮力が増大する。 強心配糖体|ウィキペディア 強心配糖体は100種類以上が知られていますが、ユリ科の植物に多く含まれています。スズラン以外にもスイセン、カタクリ、キョウチクトウ、イヌサフランなどに含まれています。その他、ゴマノハグサ科、キョウチクトウ科、キンポウゲ科の植物にも多く含まれています。 強心配糖体は心不全などの一部の心臓病の薬として用いられることがありますが、ジギタリス(ゴマノハグサ科)とストロファンツス(キョウチクトウ科)に由来するものに限られ、スズランを含めて大半は致死性有毒成分として基本的に避けられています。 毒性の特徴 スズランの毒は全草に含まれています。根や花に多く含まれていますが、葉や花粉にも含まれているため、注意が必要です。 スズランの致死量は体重1kgあたり0.3mgです。これは青酸カリの致死量の約15倍に相当します。スズランの毒は水溶性です。およそ1Lに対して500mg(0.05%)といわれます。そのため、スズランを水に浸すと水に毒物が溶け出し、中毒のリスクが高まります。スズランの毒は発熱や脱水症状によってその毒性が高まります。そのため、子どもや高齢者がスズランを誤食した場合は特に注意が必要です。 スズランの誤食を疑う場合はすぐに医療機関を受診してください。早期に適切な治療を受ければ回復する可能性は高くなります。 中毒症状 スズランの誤食による中毒症状は摂取後1時間以内に発症します。主な症状は以下のとおりです。 一般的なもの 嘔吐スズランの毒を摂取するとまず嘔吐が起こります。これは毒物を体外に排出しようとする身体の防御反応です。嘔吐物にはスズランの毒が含まれているため、口や鼻から毒物を吸い込まないように注意が必要です。頭痛スズランの毒を摂取すると頭痛が起こります。これは毒物が脳に影響を及ぼすためです。頭痛は鈍痛や締め付けるような痛み、頭全体に広がる痛みなど、さまざまな形で現れます。めまいスズランの毒を摂取するとめまいが起こります。これは毒物が脳の血流を悪化させるためです。めまいは立ちくらみやふらつき、歩行困難など、さまざまな症状を引き起こすことがあります。下痢スズランの毒を摂取すると下痢が起こります。これは毒物が腸の粘膜を刺激するためです。下痢は水様便や粘液便や血便など、さまざまな形で現れます。心拍数の増加スズランの毒を摂取すると心拍数が増加します。これは毒物が心臓の収縮力を高めるためです。心拍数の増加は息切れや胸痛や動悸などの症状を引き起こすことがあります。呼吸困難スズランの毒を摂取すると呼吸困難が起こります。これは毒物が肺の機能を低下させるためです。呼吸困難は息苦しさや咳などの症状を引き起こすことがあります。 重症化したもの スズランの毒の中毒症状は摂取量や体質によって重症度が異なりますが、重症の場合は以下の症状が現れることがあります。 意識障害スズランの毒を摂取すると意識障害が起こることがあります。これは毒物が脳に重篤な影響を及ぼすためです。意識障害は昏睡や死亡に至ることもあります。心不全心不全とは心臓が血液を十分に送り出すことができない状態です。心不全になると息切れや胸痛やむくみなどの症状が現れます。重症の場合は意識障害や死亡に至ることもあります。呼吸停止呼吸停止とは肺などの呼吸機能が働かなくなった状態です。呼吸停止になると脳や臓器に十分な酸素が供給されなくなり、死亡に至ることもあります。死亡スズランの致死量は体重1kgあたり0.3mg、摂取すれば青酸カリの致死量の約15倍と極めて強力な有毒性を発揮します。そのため、少量の摂取でも重篤な症状を引き起こし、死亡する可能性があります。 スズランの毒の治療には吐き気止め、下痢止め、利尿剤などの対症療法が行われます。また、心不全や呼吸停止には人工呼吸や心肺蘇生などの処置が行われます。重症の場合、治療が行き届かず、死亡することもあります。 誤食を防ぐ方法 スズランの誤食を防ぐためには以下の点に注意しましょう。 スズランを栽培する際は子どもやペットの手の届かない場所に置く。スズランを飾る際は花瓶の水をこまめに交換し、花粉が落ちないようにする。スズランの根は利尿や強心の生薬として用いられますが、普通に扱うのは危険です。スズランを誤食した可能性がある場合はすぐに医療機関を受診する。 スズランの毒は非常に強力です。スズランを挿した花瓶の水を飲んだ子どもが死亡した事例もあります。誤食を防ぐために十分に注意しましょう。 スズランの誤食が起こり易い例として以下のようなものが挙げられます。 子どもがスズランの花や葉を誤食した。スズランの花を食卓に飾り、花粉が食べ物に混入した。食用のギョウジャニンニクなどと誤って摂取した。スズランの根を薬として誤って使用した。 スズランはとても美しい花ですが、その毒性については十分に認識しておくことが大切です。特に子どもやペットがいる家庭では注意が必要です。 YouTubeスズランの毒の危険性について 些細な日常鈴蘭の写真と俳句:死んでから有名になっても見納めの鈴蘭の花へ耽る感慨と止められないくらい引き付けられる写真撮影での最も興味深いところ鈴蘭の集落で童心に返りながらヒラタアオコガネも見付けた詩人への思い森の鈴蘭の集落には幸運とカメラの基本どんな花が好きかと訊かれたら鈴蘭と僕は応えよう コメント 新しい投稿 前の投稿
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