モダンロマンティシズムの系譜と多面的動態
現代社会に蘇る魂の渇望 現代のカルチャー、ライフスタイル、さらには最先端の科学思想にまで深く息づくモダンロマンティシズム(現代ロマン主義)について解説します。 モダンロマンティシズムとは、18世紀後半から19世紀前半の歴史的ロマン主義の感性を引き継ぎ、高度近代において再定義された美学的思潮です。かつてのロマン主義が、理性を偏重する啓蒙主義や機械化への反発から、主観や自然への畏敬、想像力を特権化したように、これも合理主義と物質主義が支配する現代社会における魂の渇望や人間性の回復を模索するオルタナティブとして機能しています。 文学の新ロマン主義から、衣服・空間デザイン、SNSの日常のロマン化、最先端の情報科学思想まで及ぶ多層的な構造を、5つの章で解剖していきます。 文学・芸術史におけるネオロマンティシズムの思想と東アジアへの波及 歴史的ロマン主義は、19世紀中葉の写実主義・自然主義の台頭で一時後退しま…